小栗康平 手記
日経新聞
2008/08/06
しばらくブログを横着しているうちに八月になってしまいました。関東では昨日、一昨日と激しい雷雨に見舞われました。みなさん被害はありませんでしたか。
つい何年か前のこと、前橋で凄い雷に遭遇したことがあります。空が真っ黒くろになって、バリバリ、ドスン、ガタン、ゴロゴロ、ドンドンと、じつにさまざまな音色で、聞きほれるほどでした。雷神が雷太鼓を打っている、それも一人ではなく何人ものアンサンブルで。ほんとうにそう実感したのです。家の中にいても、髪の毛が電気を帯びてビリビリと立つふうでもありました。郷里の群馬では、昔から雷が多かったですから怖いとは思いませんが、心配はむしろ浸水ですね。日本は熱帯性の気候になってしまったのでしょうか。
日経新聞の夕刊に「こころの玉手箱」というシリーズがあります。来週、ここで私がとりあげられています。月曜日の十一日から金曜日の十五日まで、五回です。夕刊の配達がないところでは見られないようです。チャンスがありましたら、読んでください。